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【ボヘミアン・ラプソディ】クイーンとフレディの伝説の感動物語が今蘇る!

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ボヘミアン・ラプソディは

世界中の誰もが知る

スーパーロックバンド「クイーン」の楽曲で

クイーンを代表する一番ヒットした

ロック界の常識を破る革新的な名曲です。

ボーカルのフレディ・マーキュリーは

1991年に45歳の若さでこの世を去りました。

そのフレディ・マーキュリーの半生と

クイーンの歴史を描いた伝記映画の決定版となる

「ボヘミアン・ラプソディ」が公開されました。

ボヘミアン・ラプソディ

コンプレックスを抱えた青年フレディが

既成概念を打ち破り音楽シーンに革命をもたらし

史上最高稀代のエンターテイナーと呼ばれ

スターダムを一気に駆け上がった華やかな栄光。

その裏に隠された孤独や不和、苦悩、挫折、マイノリティ・・・

その果てに何があったのか・・・

名曲の製作秘話も交えながら、奇跡の復活までを描く

2時間14分の映画、「ボヘミアン・ラプソディ」。

「クイーン」の伝説が再び蘇り、

見る人々の魂に響き渡り震える、

永遠に心に刻まれるであろう「ボヘミアン・ラプソディ」は

また新たに

世界を変える伝説となることでしょう。

(C) 2018 Twentieth Century Fox

前説

映画の見どころの前に

・フレディーの幼少

・クイーンのロゴ

・デビュー前 の、3点を簡単に触れてみましょう。

フレディーの才能

フレディーの生い立ちは描かれていませんが

当時イギリスの植民地だった

中央アフリカ東部のタンザニア・ザンジバル島で生まれた

ペルシャ系インド人であり

インドで幼少期の大半を過ごしました。

インドで育ったルーツのことを

生前では隠したがっていたようです。

天性のショーマンを持ったフレディーの幼少は

7歳の時

先生がフレディーの類まれなる音楽の才能を見いだして

ピアノを勧め習い始めます。

8歳から英国式の寄宿学校に通い

12歳の時に同級生と共に

バンド「The Hectics(ザ・ヘクティクス)」を結成。

スクールバンド内のエピソードでは

「一度聞いた曲を正確にピアノで再現できる」という

溢れんばかりの異様な才能は幼少の頃から花開き

音楽への興味を育み、深めていったようです。

工業学校を経て17歳の時、

内乱が起こり、家族と共に

イギリス南東部のミドルセックスに移住。

1966年9月に

ロンドンの大学イーリング・アート・カレッジで

芸術とグラフィック・デザインを学びます。

王家の紋章

後にフレディーは

バンド名「クイーン」の名前を考案し

1970年7月12日のライブより

「クイーン」と名乗り始めます。

カレッジの技術を生かし

クイーンの衣装やロゴマークなどもデザインしました。

王家の紋章をイメージしたロゴには

ブライアン・メイは蟹

ロジャー・テイラー左の獅子

ジョン・ディーコンが右の獅子

マーキュリーは2人の妖精(乙女座)の各星座を表現し

ロゴの上部に

バンドが永続的に続くようにとの願いを込め

希望と復活のシンボルである不死鳥で固め

ロゴの中央に「Q」の文字にリボンを付け

クイーン(女王)の王冠が描かれています。

デビュー

1970年4月、フレディーは

クイーンの前進「スマイル」というバンドに加わり

1971年を

「クイーン」の正式なバンド結成の年として

生涯の「ファミリー」が作られました。

クイーンは

メンバー4人が作詞作曲を行い

ソングライターでもあり唯一の奇跡的なバンドです。

1972年からトライデント・スタジオで

本格的なアルバム製作に取り掛かります。

トライデント・スタジオは最新機器の揃うスタジオで

「ザ・ビートルズ」

「ローリング・ストーンズ」なども使用しており、

まだ駆け出しだったクイーンは

午前3時~7時の時間帯の

空き時間(従業員が好きに使えた時間帯など)にしか使えず、

それでも

1973年1月には、ほぼ完成し

7月13日

最初のアルバム「戦慄の王女」をリリースします。

革命的なクイーンサンドは

本国イギリスでは

メディアや批評家から酷評を浴びる作品となります。

その後

誰にもまねできない卓越した音楽テクニックと

オリジナリティー溢れるサウンドで、世界中を魅了し、

数々の伝説を作り上げていったのです。

また

ミュージックテレビジョンが存在しないこの時代に

ミュージックビデオを作成した功労は

ミュージックビデオの先駆けとも言われています。

では、

映画「ボヘミアン・ラプソディ」の

見どころに触れてみます。

見どころ

映画ボヘミアンラプソディは

1970年の

各才能あふれるメンバー4人の「クイーン結成」から

圧巻のパフォーマンスといった音楽史に残る

1985年の「ライヴエイド」までの

伝説の数々を再現しています。

名曲誕生の瞬間や

天才的、革新的な音楽性は常識を打ち破り

世界中の人々の心を魅了し瞬く間に開花します。

その華やかな活躍の裏にあった

知られざる様々な人間模様を舞台にして

ライヴエイドを機に

フレディーにとってメンバーにとって

一番大切なものは何だったのかを知ることとなります。

(C) 2018 Twentieth Century Fox

この画像を見るだけで

言葉はいらないのですが・・・

0.時間が足りな過ぎる

ボヘミアン・ラプソディは

クイーンの歴史を基にした

フレディ・マーキュリーの伝記映画ですが

いくつか時系列が違うところがあり

史実と異なる描写が含まれています。

クイーン、フレディの20年というキャリアの中で

出来事全部を忠実に描くには時間が足りな過ぎます。

2時間強という限られた時間の中で

物語を叙述し完成度を高めるためには

史実の改変や描写を脚色することは避けられないわけです。

自分が知っている知識と

クイーン、フレディと違うという思いや

細かな不満や和感を抱えたとしても

自分の思い描く

クイーンやフレディと照らし合わせながら

彼らの音楽、彼の人生物語を堪能して頂けたらと思います。

1.アート作品

企画から完成まで8年の歳月を経て蘇った

2時間15分とう枠に収めた映画には

クイーンのブライアン・メイが

「これは伝記映画ではなくアート作品だ」と言っています。

ブライアン・メイと

ロジャー・テイラーの音楽監修と制作協力によって

クイーン・サウンドの魅力を加え

愛を追い続けるフレディの物語を描くために

ドラマティックな構成でより高い再現を現実化しています。

当時の小道具や衣装等を進んで貸し出して

酷似させたキャスティングや演奏シーンも

抜群のリアリティです。

史実の相違という観点を除けば

圧倒的な映画、音の世界へと引き込まれるでしょう。

2.配給の20世紀フォックス

配給は20世紀フォックス(20th Century Fox)です。

20世紀フォックスの映画といえば

オープ二ングのロゴと共に冒頭で流れる

華やかなファンファーレは有名ですが

今回の「ボヘミアン・ラプソディ」では

実際にクイーンのメンバーが演奏しています。

クイーン・バージョンの

ファンファーレとなっていますので要注目です。

3.ループ(円環)構造の演出

よく作品に用いられる

ループ構造・ブックエンド方式で

冒頭と終盤に同じ映像が使用されています。

本編の冒頭に

ステージに向かうフレディの姿が描かれ

クライマックスでも

同じシーンが描かれていますが、同じ様に見えて意味が違います。

冒頭のフレディの立場から

クライマックスでフレディは何を感じたのか・・・

4.フレディを演じたラミ・マレック

光と影を持つ複雑なフレディ・マーキュリー役を

徹底的に研究・分析し見事に演じ切ってみせ

フレディの壁を再現した

ラミ・マレック(アメリカの俳優)の

驚異なる魔法のような演技力。

伝説的な存在を演じることの重大さは

かなりのプレッシャーだったと思います。

5.他メンバーに拠る

素晴らしいのはラミ・マレックだけではなく

・ギタリスト

代表作「ウィ・ウィル・ロック・ユー」

ブライアン・メイ役の「グウィリム・リー」

・ドラマー

代表作「レディオ・ガガ」

ロジャー・テイラー役の「ベン・ハーディ」

・ベーシスト

代表作「地獄へ道づれ」

ジョン・ディーコン役の「ジョゼフ・マゼロ」

ジョン・ディーコンは

アーチストとしてのフレディを尊敬し、

彼亡き後の「クイーンは、あり得ない」と

音楽活動から事実上引退しています。

クイーンを演じた4人の個性的なキャスティングが

それぞれに丁寧に演じ分けられていて

こだわりの演技振りがなかったら

今回の成功はあり得なかったでしょう。

フレディと言う

稀代のパフォーマーを鮮やかに体現できたのも

他メンバーに拠るところは大きいと思います。

6.クイーン + アダム・ランバート

2012年から

コラボレーションバンドとして

「クイーン+アダム・ランバート」で活動している

ボーカリストの

アダム・ランバート(アメリカの歌手)が

カメオ出演しているので見逃さないで下さい。

クイーン初のUSAツアー中の場面に

出演しています。

7.マイク・マイヤーズ

レコード会社社長役には

大のクイーンのファンである

マイク・マイヤーズが出演しています。

8.クイーンの名曲

クイーンのメンバーである

ブライアン・メイとロジャー・テイラーが

音楽プロデューサーを務めたことが非常に大きいです。

名曲28曲がスクリーンを彩っていて

各要所で物語と呼応するように使われています。

愛と絆の

数々の名曲が生まれるきっかけとなった過程も描かれています。

中でも、

24トラックのマルチ・トラック・レコーダーを用いた

「ボヘミアン・ラプソディ」は

伝説のレコーディング風景として再現されています。

9.収録音源

劇中のライブ・シーンで流れる収録音源は

多くは実際のクイーンのライブ音源です。

主にフレディ自身の歌声を流用していますが

フレディを演じたラミ・マレックや

カナダの歌手、マーク・マーテルなどの声を

わからないように処理再生されています。

伝記映画に留まらず、音楽も重要な映画ですから

音響の良い劇場で見ると一段と響きが違います。

高音質で聴けるチャンスは本当に貴重であり

ミュージック部分がとても重要な要素になっています。

少しそれますが

スタジオとライヴをミックスしたこの収録音源が

初登場音源だったり新ヴァージョンだったりで

本人たちしか知りえない未発表音源を入れ込んで

クイーンの名曲を多数収録して

非常にリアルな

「ボヘミアン・ラプソディ」のサントラが発売されています。

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10.クイーンの前身バンド「スマイル」

“Doing All Right”(ドゥーイング オール ライト)は

クイーンの前身バンド「スマイル」時代の楽曲です。

今回の「スマイル」ライブシーンのために、

スマイルのボーカルのティム・スタッフェルとメンバーが

50年ぶりに再集結して

レコーディングした“Doing All Right”が収録されています。

フレディと

ブライアン、ロジャーの出会いの場で流れています。

11.日本の着物姿

日本びいきであったフレディらしく

フレディが身に纏っている日本の着物姿は

日本のファンにとっても深い思いが蘇るでしょう。

フレディの私生活のシーンでは

日本を愛していたことを思わせるシーンが多数あります。

12.フレディ・マーキュリーの人生

ルックスや複雑な移民出身に

コンプレックスを抱くものの、

天性の歌声は4オクターブの声域を与えられ

唯一無二の歌声を武器にバンド活動を開始します。

華々しい成功の裏には

常にもがき続けた人生の内側が描かれた

主人公の要となるところです。

フレディ・マーキュリーという

少し簡略したミステリアスな人物構成になっていますが

・フレディ家族との確執

・恋人のメアリー・オースティン

・個人マネージャーのポール・プレンター

・メンバーとの衝突、決別

・最後にして最愛の恋人のジム・ハットン

・愛猫家

・病気

など数々の

その関係性をどう見るかは、皆さんにゆだねられています。

フレディを取り巻く知られざる人間関係や

壮絶な人生であったフレディの当時の素顔をご覧下さい。

13.最大のクライマックス

来賓として

チャールズ皇太子とダイアナ妃も招かれた

1985年7月13日。

「1億人の飢餓を救う」をスローガンに

「アフリカ難民救済」を目的として

ロンドン郊外のウェンブリー・スタジアムで開催され

国とジャンルを越えて計84ヶ国で衛星同時生中継された

20世紀最大のチャリティーコンサートが

「ライブ・エイド」です。

クライマックスのパフォーマンスから

ラストまで「21分。」

クイーンのバンド崩壊の危機を

再度結束し乗り越えたというこのステージ。

撮影に7日間を着いやし実寸大のステージのセットで

観客やカメラマン、その他細部に至るまで

忠実に再現されています。

まるで

自分が大観衆を熱狂させ

バンドマンになったようなうな存在感になり

いかにも

自分がライブ会場にいるような臨場感に包み込まれます。

「俺達が世界を変える」と意気込む4人の天才たち

フレディが全身全霊で駆け抜けるなか

舞台袖の

元恋人であり生涯の親友メアリーと

恋人のジム・ハットンの愛に包まれ

フレディの勇姿を見守っています。

まさに圧巻の渦

クイーンの生き様を劇場で見届けてほしいです。

彼が大事に思っているものが何なのかが

はっきりとわかる忘れがたいラストです。

(C) 2018 Twentieth Century Fox

14.終幕のエンドロール

「ドント・ストップ・ミー・ナウ」が流れ

エンド2曲目に流れるのは

「ショー・マスト・ゴー・オン」です。

内容的には映画に登場してませんが

病と戦っている時間のない時の

フレディ存命時の最終作で

「Innuendo」(イニュエンドウ)のエンディングを飾った

名曲、”The Show Must Go On”(ショウ・マスト・ゴー・オン )。

フレディが本当に残したかった言葉は、

このアルバム「イニュエンドウ」のラストナンバー

「ショウ・マスト・ゴー・オン」の中に隠されていて、

「命ある限り舞台に立つ」

「舞台を止める訳にはいかない、僕は微笑み続ける」 と・・・

最後の長い放浪の果てに

「ボヘミアン」という言葉は、

”自由で放浪的な生活をする人”という意味もあり

映画評論家の解説によると

”寄る辺なき者”という意味があるそうです。

フレディは

歌を通して愛を求めていたことがわかります。

居場所がない、孤独であり不安であるという

寄る辺のないフレディはそんな長い放浪の果てに

自分にとって何が大切なものだったのかがはっきりわかる

寄る辺(身を寄せるところ)を見つけたのでした・・・

最後までお読み頂きありがとうございました。

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